安田
こんにちは、平田社長、今日はよろしくお願いします。
平田社長
ようこそ、お越し下さいました。
今日は良いお話になればいいのですが。
安田
さっそくですが、最近の機械商全体の動きはどうでしょうか。
平田社長
私たちはクリーニング店さんが繁盛してこその商売ですからクリーニング業界がこれだけ低迷していては、新たに機械設備を増加・増設されるユーザー様は減少していますのでそれにともない機械販売についての案件もまた減少しているようです。
最近は現有使用機の定期メンテナンスやレイアウト変更の機械移設工事・閉店の為の機械設備撤去などの依頼が多くなってきております。
安田
そうですね、私の近くのお店も最近、閉店されました。
平田
寂しくなっていきますね。
安田
引き取ってきた機械を、再生機械として売る事はできませんか?
平田社長
需要とタイミングによっては可能ですが、機械の程度が再生オーバーホールやメンテナンスするには費用がかかりすぎる程の状態では予定する販売価格を上回る恐れがあります。
その場合廃棄扱いとなりますね。
弊社では、お客様同志の機械販売のお手伝いをさせていただくためホームページでご案内もさせていただいております。
安田
だとすると、商売をやめるにしても、お金が必要な時代ということですか。話が少し暗くなりました。明るい話に話題を変えてください。
今、特に力を入れている事業はございませんか?
平田社長
最近では以前よりユーザー様に提案させていただいておりました機械のメンテナンスや省エネの話が良く聞き入れていただけるようになりました。
安田
中古・再生機械販売のビクターさんですから、メンテナンスは解るのですが、省エネの取り組みとは具体的に言いますと?
平田社長
多くの場合、ボイラーで燃料を燃やしその熱エネルギーを利用し水を蒸気に変えている訳ですが、せっかく燃料費をかけ発生させた蒸気をどんどん捨ててしまうのはただモッタイナイだけだと思いませんか?
なのでスチームトラップの定期点検を行うか、トラップの2次側にサイトグラス等を施工し日常管理されることをお勧めしております。
トラップの不良は簡単に言うと閉塞傾向か漏えい傾向が一般的で、閉塞傾向となると機械設備の熱交換による生産性を悪化させ完全に閉塞などしてしまうと機械は機能を奪われ正常な生産は出来なくなってしまいます。
また漏えい傾向となりますと、やはり蒸気がどんどん逃げてしまっているのでモッタイナイでしょうね。
漏えい傾向で広範囲に悪影響を及ぼすのはドレン配管に発生する背圧によるドレン障害じゃないでしょうか、そもそもスチームトラップは1次側と2次側の差圧で不要となったドレンを正常に排出する訳ですから、トラップが蒸気漏れを起こし出すとドレンの配管に蒸気が流れ込み、ひどくなれば周りの機械等でドレン障害が発生し、工場全体の生産性に大きなダメージをもたらすことも考えられます。
安田
乾燥時間が余分にかかったり、シワをさらに伸ばしたりするために、また蒸気を使う。
だから、余分に燃料を消費するということですね。
平田社長
それだけではなく、乾かない乾燥機が長く回ると言うことは電気代の浪費、もっと考えなければならないのは30分で今まで乾燥していた乾燥機が40分、45分と延長してしまうと1日×5回利用すると今までより余分に50分ほど時間がかかり、さらに1年で考えますと、もしくは複数台使用しているとなると、おそろしいほどのロスが発生してしまいますよね。
安田
たしかに、乾燥時間が長くなると、燃料を多く使うのは分かるのですが、余分に蒸気がドレンに流れ出すと燃費が悪くなるとは、どういうことでしょうか?
平田社長
「乾燥時間が長くなると」っていうのは、先ほど申し上げた人件費(生産上のロス)や電気代、細かく言えば機械や設備の陳腐化等じゃないでしょうか。
「余分に蒸気がドレンに流れ出す」って言うのは、やはり 燃料コストをかけてボイラーでせっかく発生させた蒸気(熱エネルギー)を捨てると言うことになるのでしょうから、当然燃費は悪くなっちゃうでしょうね。ドレン回収も必要でしょう。
安田
でも、ドレンを回収するとなると、高価な高温用ポンプなどが必要になるので、かえってコストは高くなりませんか?
平田社長
かならずしもそうではありませんね。
使用条件または装置等により施工方法は複数ありますので、まずは何を何にどうしたいのか?などを自社にあった現時点のレベルで出入りの業者さんと相談されることをお勧めします。
私どももドレン回収装置を製作していますので、今までの問題解決事例や省エネに繋がる事例などがあります。
またクリーニング工場では温水も必要としていることも多いので、ドレン回収は温水作りに有効な手段でしょう。
各ユーザーさまの要望に合った施工方法を一緒に考えるようにしております。
ところで、スチームトラップの管理を行った方が、省エネ・生産性等からも必要項目であると私自身が考えていることは先程お話しましたが、もう一つ意外と気づかないそして置き去りにされやすい機器にチャッキバルブ(逆止弁)があります。
チャッキバルブが引き起こすトラブル事例などは聞いたことはないですか?

チャッキバルブとトラップ例
安田
聞いたことはありませんが…
平田社長
トラブルの一つにスチームハンマー現象がありますが、たとえば館乾燥機やプレス機等で、蒸気のバルブを一気に開けたとき「バリバリ」なんて音を聞いたことはありませんか?
安田
あっ あります。
当社で使っている綿プレス機の使い始めは、いつもそんな 大きな音がでています。
平田社長
あくまで一例なのですが、乾燥機やプレス機の作業を終えると蒸気バルブを閉鎖するのが通常だと思いますが冷えてくると蒸気は水に戻りますよね。
体積は小さくなっていくので容器内部は負圧(真空)となります。
ところがチャッキバルブに漏れがあるとドレン配管よりドレン水を引っ張り込んでしまうこともあるのです。
翌日蒸気バルブを開けると大量の水を押し出すために音を立てたり、ある時は振動を起こしますので機械を劣化させる原因になってしまうんじゃないでしょうか。
出来れば、トラップ交換時にはチャッキバルブの正常確認も行うことをお勧めさせていただいております。
安田
それは困ります。
帰ってすぐにチャッキバルブを交換します。
貴重なアドバイス、ありがとうございました。
平田社長
チャッキバルブ(逆止弁)にもよりますが、そんなに高価なものではないように思いますので、不良トラップを交換するときには簡易確認を行い、壊れていたら交換するというスタンスで通常は良いのではないでしょうか?
ただ「最近特にバリバリ振動がひどいな〜」と感じられたら早めに確認はしたほうが良いでしょうね。
どんどん機械が傷んでいき、大事な資産をスクラップにしていくのでしょうね。
人間と同じで「早期発見早期治療」を考えるべきではないでしょうか?
安田
つまりビクターさんは機械の販売だけではなく、機械のお医者さんなんですね。
今日は本当にありがとうございました。
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